コロナ禍の中で様々な生活様式が問われる現代。
結婚式のあり方も大きく変わってきました。その中でもオンライン結婚式は一般人だけでなく、業界関係者にも大きな衝撃となっています。

今回はそんなオンライン結婚式について一般のリアルな声を集めてみました。
コロナ禍のブライダル業界で私たちが出来ることについて考えてみましょう。

オンライン結婚式とは

リモート結婚式

オンライン結婚式とは、結婚式をインターネット中継することにより場所に縛られることなく挙式披露宴をたくさんの家族、友人などにみてもらうことが出来るサービスの通称です。
全てのゲストがオンライン参加する会場もありますが、実際はご高齢で挙式の参加が難しい人や、仕事柄、コロナ時代に結婚式に参加できない人(医療関係者等)など一部の人のみをオンライン参加してもる形でのオンライン結婚式の方が浸透してきています。

オンライン結婚式の本音

TVやメディアでは革新的なサービスとして紹介されることの多いオンライン結婚式ですが、実際は賛否両論です。
オンライン結婚式ではコロナの感染リスクはないものの、画面越しの対面では本来のように沢山の人と会えることに意味を感じる新郎新婦様、その場の「空気感」を大切にする新郎新婦様に取っては、画面越しの再会では求めるニーズとの差が大きくあります。

他にも、パーテーションの設置や距離を開けた席次もコロナ禍では仕方ないとはいえ、それが原因で客離れを起こしていることも間違い無いでしょう。

https://twitter.com/sayuri_kizoku/status/1288676114521415680?s=20

https://twitter.com/Bearpoohsann/status/1262207264158445569?s=20

また一方で、「オンライン結婚式でも参加できてよかった。」という声もあります。
その場合、ほとんどが高齢者や持病がある方、職業柄で参加が難しいなどの理由を抱えています。
オンライン結婚式は新郎新婦の意見によって賛否が分かれるのではなく、ゲスト側の個々の状態、ステータスによって賛否が分かれているということを理解しなくてはいけません。

そのため、オンライン結婚式を進めるウェディングプランナーも今まで以上に深い知見で新郎新婦様と対話し、個々の新郎新婦様、ゲストに対しオンライン結婚式が適切かを都度判断する必要があります。

プランナーから見るオンライン結婚式

では、実際にオンライン結婚式を行う場合、支配人やウェディングプランナーはどのような事を注意し、またどのようなリスクを負う必要が出てくるのか。
主に課題となるのは下記の3点です

1.インターネットの接続環境

インターネット

まず一つが、式場〜ゲスト宅でのインターネットの接続環境の問題です。
即席のネット環境では安定した通信を確実に確保することは難しく、挙式当日に繋がらない、映らないということは十分にありえます。
また、映らない問題が式場側の問題なのか、ゲスト宅側の問題なのかを瞬時に判断することは難しく、問題解決までに時間を有してしまいます。
その結果、「挙式が見れなかった」「披露宴が見れなかった」というゲストが発生し責任問題になることも考えられます。

リハーサルなどを通して、ネット環境の事前準備、確認をする事はもちろん、契約書にオンライン結婚式が中断された場合の対応なども明記する事でリスクマネージメントすることができます。

2.著作権などの権利の問題

著作権

オンライン結婚式では、基本的にBGMなどの音楽をネット中継で配信することができません。
著作権フリー(かつ使用用途の限定なし)のBGMであれば、問題はありませんが一般の曲であれば著作権や著作隣接権があり、配信してしまえば違法となります。

また、YouTubeではなくvimeoであればOK、非公開であればOKと思われる方もいるかもしれませんがインターネットを経由して第三者が聴ける、見れる状態であれば全てNGです。
著作権には十分に注意して、準備しましょう。

3.収益化が困難

お金

オンライン結婚式で一番シビアな問題が収益の問題です。
本来、ゲストを式場に呼ぶことができれば式場側は人数分のFBで利益を出すことができます。しかし、リモート参加となるとFBの利益は発生しません。
その分の機会損失を補填するためには他のサービスを追加で販売するしかありません。

また、ゲストのご祝儀を参加、リモート参加一律で計算してしまうと、リモート参加のゲストから不満が生まれ、新郎新婦、式場ともに印象を悪くしてしまいます。

※一部の式場ではゲスト宅へのお届け料理を出していますが、飲食店営業許可の区分が変わる場合には別途追加申請が必要となります。

まとめ

Tweediaではコロナに注意するあまり、全てのゲストをオンライン結婚式にすることはお勧めしていません。
一方でリモート結婚式が必要なゲストにとってはコロナ禍の中でも大切な家族や友人、同僚を祝えるとても素敵なサービスです。
またリモート結婚式はコロナ禍が終わった後も別の理由で参加できないゲストに幸せなお二人の姿を届けることが出来る素敵なサービスです。
利益目的ではなく、式場にきてくださる方々のためにホスピタリティの一環としてオンライン結婚式を取り入れてみましょう。