近年、子育てと仕事の両立や共働きが一般化する中で様々な働き方が広まっています。時短勤務もその一つです。しかし、プランナー業務は一般的な接客業と違い一つの仕事が長期的かつ、失敗の許されない高単価な案件です。そのような仕事の中で時短勤務は成り立つのでしょうか?一般事例からプランナー業務に至る時短勤務についてまとめました。

時短勤務とは

時短勤務とは3歳未満の子供を持つ従業員が1日の労働時間を原則6時間に短縮する制度のことをいいます。(また、会社の制度で6時間未満の時短勤務が認められている場合もあります)勤務時間が短縮されることで通常勤務時間では行けなかった子供の送迎や病院、役所に行くことができるようになり子育てをする従業員にとってはとてもありがたい制度となります。

時短勤務の始め方

時短勤務を希望された事業者側は2020年現在、改正育児・介護休業法の下、従業員からの時短勤務の申し出に応じる義務があります。また、時間外労働を免除する制度の導入も義務付けられています。
そのような中で、事業者はどのような手順で時短勤務制度を進めるべきでしょうか。大きく分けると3つのステップに分かれます。

時短勤務の対象者を考える

時短勤務制度を受けることができる従業員は以下の項目を全て満たしている必要があります。

  • 条件1:3歳未満の子どもを養育している労働者であること
  • 条件2:1日の所定労働時間が6時間以上であること
  • 条件3:日雇い労働など、日々雇用される労働者でないこと
  • 条件4:短時間勤務制度の適用期間に育児休業をしていないこと
  • 条件5:労使協定により、適用除外とされていないこと。
    (厚生労働省雇用均等・児童家庭局職業家庭両立課 「短時間勤務制度(所定労働時間の短縮等の措置)について」より抜粋

また、一方で短期間(1年未満)しか働いていない従業員や短時間労働のアルバイトやパートタイムは対象者にならないので注意が必要です。

制度設計

対象者の絞り込みが終わったら、時短勤務の制度を社内規定として明文化しましょう。
その際に、事業者は独自の制度を付け加えても問題ありません。時短勤務の対象者を3歳以上の子供を持つ従業員にも適応したり、時短勤務による給与保証を設けたりしても従業員の不利益にならなければ問題ありません。
一方で時短勤務希望者の雇用形態を変更したり、解雇、雇い止め、減給などは育児・介護休業法で禁止されているので注意しましょう。

従業員への通知

時短勤務を社内規定として組み込んだら、従業員へ通知しましょう。
直接時短勤務を申し出ていた従業員以外にも時短勤務を希望する対象者が現れることも考慮する必要があります。
一度に多くの時短勤務希望者が出てしまった場合、業務に支障が出る恐れもあります。事前のリサーチを入念に行うことでスムーズな時短勤務の導入を進めましょう。

プランナーと時短勤務

先にも述べたように、ブライダル業界におけるプランナーの仕事というものは一般的な接客業とは違い、一つの案件において「長期的」かつ「高単価(失敗できない)」という特徴があります。
そのような中で時短勤務という働き方は仕事に影響を与えないとは言い切れません。
そこで時短勤務でもプランナーが働ける環境を作るために必要なことをまとめました。

時短勤務をするために必要な環境

プランナー業務を時短勤務で行うには、本人のスキルや気持ちだけの問題ではありません。会社や家族の他に、何よりもお客様の理解がなくては満足のいくサービスを提供することは難しいでしょう。
特に打ち合わせに関する時間の問題は時短勤務により、お客様中心ではなく、プランナー中心のものへと変化します。本来、お客様の都合の良い時間で行っていた打ち合わせを平日中心にしたり、午前中のみの対応、午後のみの対応となることは避けられません。
時短勤務による制約をお客様に説明し、それでも目の前のプランナーと結婚式を作りたいのか、それとも他のプランナーが担当し、結婚式を作り上げるのかは事前に確認をとる必要があります。

時短勤務でやってはいけないこと

時短勤務で絶対にやってはいけないことは時短勤務希望者に「今ままで通りの仕事」をそのまま遂行させることです。
本人からの希望もあり、今まで通りの仕事をそのまま継続させると、必ずどこかで綻びが発生します。

勤務時間内で仕事が終わらず、残業もできないためその仕事を他のプランナーがサポートしたり、お客様との打ち合わせがうまく組めずに他のプランナーが打ち合わせを代理、伝達ミスが発生したりするなどのミスは必ず起こり、お客様だけでなく職場の雰囲気も悪化させます。
またその結果、担当プランナーが途中で変わるなどの事案が発生するとお客様の負担、ストレスは相当なものとなります。

時短勤務導入の際にはしっかりとした制度設計や業務の分配、制約などを決めることで、お客様だけでなくプランナー自身も安心してサービスを提供することができます。

まとめ

プランナーによる時短勤務は制度設計、制約、その上でのお客様を含む周囲の理解が必須です。そのためにはオペレーションの変更や、全体的な業務形態の見直しなど会社の根幹的なマニュアルから変更する必要があります。

しかし、時短勤務による制度設計がうまく機能すると優秀なプランナーが長く働ける職場作りが可能となり、人手不足の解消にもなります。
時短勤務の特徴を理解し、支配人、責任者が率先して制度づくりをすることでプランナー業務は時短勤務の中でも満足のいくサービスを提供することは決して不可能ではありません。